2012年11月26日月曜日

戯曲、小説を持ち寄って読む会

本日のワーク予定
・戯曲、小説を読んできて、発表。
・自己プロデュースの発表
→自己プロデュースは少しだけ発表となって、次回へ持越し。

戯曲、小説を持ち寄って読む会、これかなり面白いです。一気に、戯曲をたくさん読んだ気になってしまうのですが、日頃戯曲に触れる機会はあまりないことでしょうから、こういった会を無理矢理でも開催することで、多くの文体に、多くの思想に出会うことが出来ます。しかも、一編集者がまとめたようなお手頃な感じではなく、自分たちが一緒に活動をしている仲間の、考え方・感じ方の癖も何となくわかるような。いずれにせよ、とてもお勧めです。

持ち寄って読む方法
一人一冊戯曲(もしくは小説)を持ち寄る。その戯曲がどういった作品なのか説明する(執筆者、書かれた年代、物語概要など)。自分の好きな箇所をコピーしてくる(2,3ページが目安)。作品の説明が終わった後、その説明者が配役を決めて、指定された箇所を読む。最後に、一人何回でも挙手OKにして、どの作品が良かったか多数決を取ってみる。

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伝さんプレゼン安部公房「友達」
尼崎事件を彷彿とさせる。人数的にも良いんじゃないか。安部公房作品でも一番傑作じゃないか。

ていさんプレゼン →猫は建築家by森博嗣
絵本は文章も大事。

岩崎さんプレゼン→吉田篤弘 「空ばかり見ていた」
流しの床屋がよく出てくる。小説。

堀川プレゼン→料理昇降機 by ハロルド・ピンター 1960年代
内容を知らないが、持ってきた。

岡田さんプレゼン→ゴジラby大橋泰彦  1988年 33回岸田戯曲賞

菊池さんプレゼン→田舎町のアネクドート by A.ヴァムピーロフ

浦瀬さんプレゼン→冷静と情熱の間by辻仁成

関口さんプレゼン→キルby野田秀樹
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<投票>
友達 3票
猫の建築家  4票
空ばかり見ている 4票
農業少女 3票
料理昇降機 3票
ゴジラ 8票
田舎町のアネクドート 3票
失われた時間を求めて 5票
冷静と情熱の間 2票
キル 6票



<それぞれに感想>
わかりやすいものに手を上げた
セリフがいきいきしていると良い、読んだリズム
読んでいて楽しいものが良い
最後まで読みたいと思うかどうか
雰囲気と世界観
良いか悪いか判断できない、一気に読みすぎて

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12月予定
2日 お休み(休館日)
10日ダンス発表、音楽
17日稽古
24日チーム発表(セリフ)

重視するポイント:ダンス(身体性)、セリフの音楽性

以下のチームで12月24日に発表をしてもらいます。
12月の稽古でそれぞれに1度ずつ見せて、演出をつけていく予定。
10日までに絶対にセリフを覚えてください。本を読みながらではダメ。覚えられる範囲で発表をするように。

料理昇降機チーム
伝、浦瀬

農業少女チーム
がくりょう、さっちゃん、さえこ

猫の建築家
てい、堀川、関口

失われた時間を求めてチーム
今木、ヤコ

田舎町のアネクドートチーム
菊池、栗脇
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参考URL
新学習指導要領に基づく中学校向け「ダンス」リーフレット

Wikipedia ダンス

Wikipedia コンテンポラリーダンス

コンテンポラリーダンスの三つの概念

コドモ身体

ダンストリエンナーレ トーキョー2012

ダンス批評家 武藤大祐

2012年11月19日月曜日

路上演劇(仮)終わり、反省会諸々



路上演劇(仮)が終わり、反省会諸々です。この日は、話が色々な方向に転がりました。しかし、中間発表としてのパフォーマンス後に、こういった正直に、赤裸々に色々と語り合う会が持てて、本当によかったと思います。この日、メンバー1人が諸事情により、呼吸らから少し離れることになりましたが、チーム全員、それを真っすぐに受け止め、心温かい雰囲気の中、ワークを終了することが出来ました。練習量が増えるだろうこと、俳優として立つということ、メンバーそれぞれが、自主的に考え、意見を出し合い、一つのチームが出来上がっています。

以下、ワーク中に書き込んでいるメモをそのまま掲載します。

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終わったあとの感想を言い合う
・度胸がついた。役者が能動的に。
・惹きつける要素を考える必要性。
・何かやってるなあ、では止まってくれない。
・いつもは自分の安全圏を死守していた。無理やり外に出されることで、ちょっと意識が変わった。
・かっこ良く見えるようになりたい。
・頭で考えることが多かった。言われてすぐにからだをうごかせるように。瞬発力。
・成功も失敗もない、と聞いたら楽になった。ダメでも成功だと思う意識になった。
・指示待ちじゃなく、自分をプロデュースする力が必要だと感じた。
・スポーツチームのアイデア不足になってしまった。
・最初の第一印象から先へ進めないのが、反省点。
・コミュニケーションを投げてしまう個人的なくせがある。
・視野を広く、観客を巻き込めば良かった。
・警備員さんとの関係性を築けばよかった。
・ハプニングは楽しむべきだ、どの種類のハプニングも楽しむべきじゃないか。
・何かをしないと進まない、臨機応変でも進めないといけない場合もある。
・お客様のニーズを客観的に判断する、俯瞰の意識
・路上と劇場との俳優としての気の持ち用が全く違う、それにショックを受けた。
・あんまり楽しめなかった。気後れもあった、練習量が足りないため、自信が持てなかった。
・ダメな自分がわかっている、それを変えるために参加しているのに、物事を簡略化してしまう。やろうと思っていることを簡単なことに持って行ってしまった。
・みんながリーダーをやりたかったが、一度もリーダーになれなかった。大きな反省。




中間発表が終わり、初心に返り、以下の質問

俳優とは何か?
・与えられた役をやり切る
・他人に関わる怖さを知りつつ、
・何かしら周りに影響をあたえる
・自分を客観的に見て、魅せ方がわかる。
・勇気がある
・楽しめるポイントを見つけられる
・周囲を多角的に観れる
・観られる事に一種の快感を覚える
・役のいる世界と外の世界を繋げられる
・魅力ある人となり
・華も根もある
・自分も他人も信頼できる
・人々に感動を与える
・違う人生を提供する
・正直に嘘がつける
・感情を観客と共有できる
・パニくらない
・究極的に人間
・与えられた注文をこなせる
・肉体的にも精神的にも律している


面白い論点
・悪い俳優でも何かしらの影響を与える。
・本当に美味しいうどんとは何か?!?!

<客観視の話>byウォーリー
演出家としては、客観性は必要だと思わない。客観性とは安易に使っているんじゃないか。自分の目は自分でしか無い。誰からどう見られかばかり考えていては良くない。広い意味での客観性。狭い意味での客観性。

「自分の身体の大きさを知って欲しい。」

ウォーリーさんから一人バースデーの話
ぼくはYAKOさんの芝居が面白かった。しかし、ヤコさんが気づいていないおもしろさだと思う。ヤコさんの持っている人間的魅力なども全部含めて、客観性を伴ってパフォームできているかが問題。

自分を知ること。

適材適所?

客観性は、多角的に見ることと同じじゃないか?

自分がどういう人間なのか。良い悪いではなく。
目的に応じて、自分が取りうる選択肢の幅が広い=客観性がある。

集団行動している場合
何も決まっていない、基本フリー。目的が驚かすという場合、それを理解して、それを行動を取ったらこうなるんじゃないか、というパターンがある。それ以外にもたくさんある。選択肢が浮かんで、かつ行動ができる人。客観性がある俳優と言えるだろう。

広義の客観視では、型にはまる。
そうではなく、違う意味での客観視

洞察力、自己分析

自分のカメラの性能を知っておく。
その製造年代を知るべき。

自分のことがわかっていること。

客観視のLv

ウォーリー発案
客観視ゲーム
ルール)何かパフォーマンスする。しかし、ルールは破っても良い。
・片足で動く。常に輪を作る。 目的:不思議な気分にさせる
→栗脇さんの独り勝ち

ウォーリー所感
笑う人がいることは良くない。一人でもそういった人がいると、場が乱れる。

ルール)喋らない。身体の動きを止めない。 目的:感動させる

所感
与えられたタスクを俳優として処理しようとするのかどうか。

瞬発力とリーダー力

かっこ良く見せたいかどうか。
見せたい人:5人
かっこよさではなく、魅せられるかどうか
→全員挙手

肉体の改造は可能か?

演劇のメソッドに手をつける人は、かっこよさを求めている。
しかし、全員がそうなれるわけではない。

演劇を見ている場合、きちんと体が出て切る俳優が良いと思う。

一人誕生日がかっこ良いと思ってやっているかどうか。

かっこ悪いことも含めて、
基本的に第三者がつくる。

今回の一人誕生日に関して、
やこさんが面白くなったり、面白くなくなったりするには、周りのひとの力が必要。
客観的な視点を知ることで、作品の質が向上する。
お客様が周りにいたら、もっと輝いた。お客様との直接的なやり取りでいろいろとわかる。
普通は共演者同士でわかるものだ。

姿勢に関して
マイムの人は、姿勢をコントロールする。
一つの姿勢しかできない役者は、それしかできない。

来週の宿題
企画として自分プロデュースをつくる。俳優として。
例)スタローンがロッキーつくったみたいな。

練習量について
・練習について考えなければならないクラスである
・他のクラスがどんな練習量で行っているのか

路上パフォーマンスにおいての具体的な反省点
・パフォーマンスの方向性を早く確定すべき
・個人でやれることをやってくる、前やったことを忘れない
・現場での練習をもっとやるべきだった
・個人個人の特技を膨らませれたのではないか
・全体行動など、みんなで練習したかった
・お互いに見せ合いをしたかった
・ゲネをやらなければいけなかった

2月までの第3期
・あるテキストを行っていく。繰り返し練習をしようと、ウォーリー自ら言う事はない。だから、皆さんから積極的に言ってきて下さい。僕から何かを言うように、役者さん同士でも、役者さんから演出部にも、言うべき。気を使わないようにしなければならない。出来てない人が言いがちになる現場では、あまり良くない。ぜんたいを察知して、全体のことを言わなければならない。これはとても言いづらいけど、言うべきだろう。

・簡単な方向へ行ってしまった。ということを認識しているだけでも良いのではないか。

・アイデア出しでも、〆切を設ける、イエスノーをはっきりするなど、しつらえが必要。

・アイデア出しの時に、全くレスポンスが無いと、大変。

・つながろうとしすぎると、繋がれないこともある。

まとめ
・今日は建設的な話ができたんじゃないか。
・深夜のMLは良いのかの議論も出ました。
・路上でやってきづいたのは、身体のボキャブラリーが少ない。ダンスの時間を多くとる。

能動的とは?
2012のテーマ
観客とは能動的である。そこに命をかけたい。byウォーリー

来週
戯曲1冊、読み合わせ
プロデュース企画

再来週
ダンス発表、上限5分

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客観性について
離見の見
http://www.takasaki-kankoukyoukai.or.jp/products/blog/2012/10/post-305.html

研究報告 世阿弥の「離見の見
http://repository.aichi-edu.ac.jp/dspace/bitstream/10424/4581/1/kenjin28146134.pdf


サービス価値共創と日本の伝統的な「主客一体」 : 「おもてなし」文化における主客の関係とは
https://dspace.jaist.ac.jp/dspace/bitstream/10119/8683/1/2C06.pdf

2012年11月17日土曜日

路上を経て


11月17日(土)の路上演劇の様子

前日の金曜日に、最終練習をしました。
19時22時でしたが、あっという間に終わり。

そして当日、9時半集合、パフォーマンス箇所を最終チェック。しかし、生憎の雨。雨脚はさほど強くないものの、晴れることは無い状態。(ほとんど誰も天候のことを気にしなかったのが異常なぐらい。)

それぞれの場所を確認して、気づいたら11時のパフォーマンススタート。段取り等々、かなりバタバタする。事前に小道具仕込み、バラシ等のタイムテーブルを詳細に決めていなかったことを悔やむ。12時何とか1回目パフォーマンス終了。その後の反省会で充実した話し合いを持ち、大幅に1回目のパフォーマンスを変更。具体的には、後半の1箇所を全カット。そのことで、流れがスムーズに。また、集団行動の精度をあげるためのいくつかのポイントを確認しあった。

集団行動パフォーマンスで行ったこと
・最初の案
全員がマスクを被って、移動する。面白いもの、人を見つけては、そこに集まる。少し中腰状態で、首をキョロキョロさせている。リーダーを入れ替わり立ち代わり変える。

・2回目で改善した点
傘など移動の邪魔になるものを無くす。雨が降っているのでカッパを着る(衣装になった。)
リーダーがくるくる変わるのではなく、動きを先導できる人をリーダーに固定させる。

所感
リーダーによって、動きの統率がかなり変わる。そこには人の個性が関係するだろう。演出の狙いとしては、全員がリーダーになれる事だったが、リーダー養成講座のようなことを根気よく繰り返さない限り、人の最初からもっているそれぞれのセンスだけではセンスのあるリーダーになれない。センスとは、リズム感覚であったり、客観的な自分への目線。特に、客観的な目線(秘すれば花by世阿弥)は重要。路上に飛び出ることで、なおのことをそう思う。何かをしようと思えば思うほど、人は周りを見なくなる。劇場では、決められたセリフだけでは、その事を感じることはできないのではなかったか。そういう意味で、パフォーマーが得たものはかなり大きいだろう。

2回目パフォーマンス
要所要所で決める場所のポイントを作ったことで、1回目よりもパフォーマンスらしくなる。日常の中に突然非日常が侵入してくるような。外からみればかなり怪しい団体。しかし、怪しさの中に、ユーモラスがある。「怪しい」を突き詰めて、「怪しすぎて興味をそそる」状態。中途半端が一番よくない事を、参加者は恐らく肌身に沁みて感じたはず。たとえ下手ウマでも、下手ウマへの過剰なエネルギーの傾注がある。

観客とのコミュニケーションについての仮説
・通常の理解を越えたものを媒体にしたコミュニケーション(マスク集団行動)
・通常の理解ができる媒体でのコミュニケーション(階段音楽、石の上にも三年)
観客が、作り手よりも上位に立つのが、通常の理解ができる範囲でのコミュニケーション。フリーハグなどもその類? そこでは、観客の能動性が求められるが、観客の能動性を発動させる仕掛けを作り手は考える必要がある。通常、人は能動的になることを恐れる。その事を前提すべきである。観客の能動性は、あくまでも当の本人にとっては、あたかも自発的に感じられるべき。
一方、理解を越えたものを媒体にする場合、そこにはまず受け手の心理的な驚愕がある。それはつまり、受け手は少なからず作り手の下位に立ってしまうということだろう。能動性が発動し辛い状態。ある意味で心理的に不利になった状態では、作り手に自動的な反応をせざるを得ない。マジックが喜ばれるのも、サーカスが喜ばれるのも、同じ原理? 下位にある状態(ある意味でまな板の上の鯉)だからこそ、その作品が受け手にとって害が無いと了解された途端、受け手の驚きは一周回って嬉しさに変わる。マジックで自分の1万円冊が燃える時、人はそれがちゃんと元に戻ってくることを前提にしている。だから、それを楽しむことができる(準備がある)。

おそらく観客は、作品に甘んじ得る状況を、密かに欲している。観客が何かを見つける前提には、作り手が何かを見つけてもらうための意図を少なからず持っているということ?

路上パフォーマンスで得たものは、非常に大きかったと思います。

写真

2012年11月12日月曜日

今週末発表です。

13名出席

<路上パフォーマンスの稽古>
全体をツアーパフォーマンス型にします。
その中で取捨選択して、最終的に決める。

#1 YMCA



開会宣言も
「みなさん、お騒がせしております、私たち実は、高槻アート薄において路上パフォーマンスしております。バックダンサーになってください。いろんな面白いものを発見しましょう」

ガイド:堀川さん?

#2 スポーツ


#クリアランスボール
→信号の間をすり抜けてボール投げ

#ことわざチャレンジ
・石の上にも三十秒
・二階から目薬
・犬も歩けば棒に当たる 
・長いものには巻かれろ
→チャレンジ系にする

#一人バースデー

#湯上り美人

ドライヤーで髪を乾かす。途中でお客様に時間を聞く。
バースデーでもそういったお客様への語りかけ的な要素を入れると面白い。



#カップル
小指に赤い糸、音楽が鳴っている。衣装、白と赤で。

エレベーター前でずっとサヨナラごっこ
・耳掻きする、センター街でかけっこ、サヨナラごっこ
→かけっこだけ、コンセプトが違うように感じた。
→音楽に合わせる事が面白いんじゃないか。意外に人が集まるかも。実はダンスっぽい感じにできるのでは。振りをすべて決めて行けば面白くなる。

#音楽チーム
階段を使ってミッキーマウスマーチ
→目的は? 拍手がくる方がよいのか?
→男女でドラマっぽく行う。
→完成度が必要

・突然ミュージカル
・エアーハードル
・信号機を挟んでスポーツ 

・ことわざチームの合否の音を出す。その間待機。待機も見せる。

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いよいよ今週末に発表となります、路上パフォーマンス、路上演劇。
今週金曜日に自主練習を行ない、それが最後の練習です。

元々、中間発表として企画されていたものが、高槻アート博覧会への参加という形で行なえることをとても嬉しく思っています。路上でのパフォーミングアーツは、当日のお客様の反応次第で、様々な表情を見せることでしょう。参加されている人たちが、パフォーマーとして、つまりは俳優として、人の前に自分をさらすという経験。得難い経験を今週末、呼吸ら(劇団名です!)の皆さんはすると思います。温かい目で見守って下さい! お時間ある方は、是非11月17日(土)に開催される高槻アート博覧会へお越しください。

呼吸らの路上パフォーマンス時間(予定)

日時
11月17日(土)
11時〜12時        1回目
15時〜16時        2回目

場所のおおまかな流れ
JR高槻駅北側の陸橋→JR高槻駅南側の陸橋→郵便局の前→センター街→ラピスの泉