2012年8月13日月曜日

戯曲を沢山読みました。

8月13日ワークを報告します。

今回は戯曲を沢山読みました。参加者の12名(1名欠席)が、それぞれ戯曲を読んできて、面白いと思った箇所を抜粋して、コピーして配り、みんなで抜粋した箇所を読みました。読む前に、担当者からどういった戯曲だったのか説明があるので、戯曲全体の雰囲気も何となくわかる、お得な授業です。

この戯曲を読むワークをやる前に、以前皆さんがそれぞれ書いてきてくれた観劇感想文を読む練習をしました。これは、書かれた文字にばかり目をやってしまうのではなく、文字から目を離して読む訓練です。この際、文字に書かれたことをちゃんと話さなくてはいけないのに、ついつい文字から目を離しているせいで、思い出で語り始めたり、即興的にワークをこなすような場面も観られました。書かれた文字をじっと見つめること無く話す。これ、意外にかなり難しいようです。

その後戯曲を読みました。皆さんが提出してもらった順番に、戯曲の紹介です。戯曲の横に書かれているのは、その戯曲を読む際に、少しだけウォーリーさんから入った指示です。戯曲によって、少しずつ指示の変更があり、皆さん楽しく読めたのではないかと思います。


1作目 つかこうへい「蒲田行進曲」大声で
2作目 つかこうへい「飛龍伝」大声で
3作目 唐十郎「唐版 風の又三郎」動きながら
4作目 有川浩「もう一つのシアター」オフレコで
5作目 鴻上尚史「深呼吸する惑星」椅子に立って読む
6作目 ストリンドベリ「令嬢と召使」寝て読む
7作目 赤川次郎 「コードレスナイト」携帯電話での会話
8作目 柴幸男 「あゆみ」動いて
9作目 鴻上尚史「リアリティ・ショウ」椅子に座って
10作目 別役実「クラムボンは笑った」一箇所だけ演出ありで
11作目 ジャン・ジュネ「女中たち」 壁を使って

このワークでポイントになるのが、担当者がキャスティングも出来るという点です。自分の思い入れのある戯曲のキャラクターに、誰をあてるのか。そういったシビアな視点も、楽しさの中に少しだけ入っていたりします。

さて、戯曲を全て読んだ後に、皆さんにアンケートをとりました。
ずばり、どの戯曲が好きでしたか? 1人何票でもあげられる仕組みで、結果は以下の写真の通りです。


投票結果として、1位と2位は、
ストリンドベリ「令状と召使」9票
柴幸男「あゆみ」7票

皆さんにどういった戯曲が好きだと思ったのかをきくと、以下のような答えが返ってきました。

・テンポがよいもの
・言葉が熱い
・支離滅裂でもわかるもの、伝わるもの
言葉が変に難しくない、難しくない
・セリフ同士がかみ合っている
・波がある
・セリフが短い
・ドロドロしたもの
・リズミカルなセリフ

この結果を、皆さんどう受け止めますか? 演劇経験が少ない、ましてや未経験の方も含まれるチームの中で、ストリンドベリが1位を獲得したことを、演劇に携わる私たちは、しっかりと受け止めるべきではないでしょうか。参加者にも、そして企画側にも、かなり実りの多いワークだったと思います。

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