2012年8月27日月曜日

一人芝居とはなんだろうか。

8月27日のワークです。この日は、ウォーリーさんが韓国におり、代わりに私が講師代行しました。代行しながら、ブログを書くのは難しい感じもしますが、書いてみます。

テーマは、一人芝居でした。
別役実の戯曲を皆さんそれぞれに読んできていただいていたので、別役戯曲をやろうかとも悩みましたが、ひとまず一人で舞台に立つ、という姿がみてみたかったので、こちらをやりました。また、いままでのワークが、4人、3人、2人、といった形で、複数でのワークはあったのですが、1人で舞台を感じる、お客さんの前に立つ、といったワークがなかったことは、ウォーリーさんとも共有していたことだったので、今回は思い切って一人芝居創作を行ったわけです。

最初に、一人芝居に関するイメージを羅列してもらいました。



以下は、個人的なメモです。
一人芝居のパターンは?
無言、誰かに話している、誰もいないのに話している
私たちの日常で、一人芝居化できるものは、ないだろうか?

色々と羅列してもらった後に、3チームに分かれて、さらに一人芝居について議論。
それを各チーム発表してもらいました。

Aチーム
一人でラピュタ
お客との絡み
できあがるまでわからない
永遠に同じ動作
動物になりきる
無機物の擬人化
陰陽、ではけ
ちぐはぐな言動

Bチーム
パントマイムは芝居なのか?
友近は芝居か?
一人で何役も
独り言
友人がいるていで

Cチーム
ピン芸人は一人芝居
コント、漫談、エアギター
大道芸人、落語、朗読
演技による輪唱
一人の女性、何かを食べている、話している、やらしい
走り続けて、リズムでしゃべる
映像、音とのコラボ
パワーマイム
100人の女性を振るパターン
誰かと話している、反復する動作、セリフ

上記の発表があったあと、何分かを参加者に渡して、一人芝居創作をしてもらいました。3分間の一人芝居創作です。以下、皆さんが実演してくれた一人芝居の簡単な紹介です。

岩崎さん 椅子に乗って、海を歌う

岡田さん 日常生活 心の声を言っている。 「何か視線を感じるんだなぁ」など。オタ芸披露もある。

今木さん セミの一生、蝉をしながら

緑川さん 椅子から椅子へ移動しながら、色々なシーンを構成

上山さん 大学の授業の一こま

堀川さん タクシーに乗り、運転手と話す

関口さん 一人でくつろいでいる時、電話がかかってくる。

菊池さん 四方を壁で囲まれる。

松崎さん インタビューを喫茶店で受ける

浦瀬さん 会社内で後輩のプレゼン練習につきあう

栗脇さん 一人スポーツ中継

それぞれに発表してもらった後、一言コメントを全員から頂きました。
・慣れてしまった
・客席の顔が見れなかった
・やってるとやりたいことがでてくる。
・動きがあると面白い。
・やってて短く感じた
・もうちょっと順序立てて、配分したかった
・2分半が地獄だった。
・すぐに3分たった
・助けを求めるのが、観客しかいない
・さみしかった
・こんなはずじゃなかった。
などなど

来週はお休みで、次回は9月10日(月)です!!

ちなみに、知恵蔵の一人芝居定義がネット検索でひっかかったので、ここにお伝えします。

俳優1人だけで演じられる芝居。日本では1926年、築地小劇場で汐見洋がチェーホフ作「タバコの害について」を独演したのが先駆。第2次大戦後は、杉村春子が48年に独演したジャン・コクトー作「声」が注目された。その後、坂本長利独演の「土佐源氏」(宮本常一原作、67年初演)、渡辺美佐子の「化粧」(井上ひさし作、82年初演)の成功がきっかけとなって一人芝居が急増。イッセー尾形の「都市生活カタログ」シリーズは作品が300本を超え、欧米でも上演されている。その他、主な一人芝居には、加藤健一の「審判」(バリー・コリンズ作)、白石加代子の朗読劇形式による「百物語」シリーズ、毬谷友子の「弥々(やや)」(矢代静一作)、春風ひとみの「壁の中の妖精」(福田善之作)などがある。( 扇田昭彦 演劇評論家 )

2012年8月20日月曜日

高槻を散策しました。



高槻を散策しました。
これは、11月中旬に行なわれる野外ミニパフォーマンスへ向けての下調べでした。高槻市の地図を元に、人通りの多い通りを、チームに分かれて、ぐるぐると移動しました。最後には、面白い場所がどこにあったのか、発表し合いました。

どこで何をやるのか、これは徐々に詰めていきます。
11月の情報は、間もなくオープンに出来ると思います!!

2012年8月13日月曜日

戯曲を沢山読みました。

8月13日ワークを報告します。

今回は戯曲を沢山読みました。参加者の12名(1名欠席)が、それぞれ戯曲を読んできて、面白いと思った箇所を抜粋して、コピーして配り、みんなで抜粋した箇所を読みました。読む前に、担当者からどういった戯曲だったのか説明があるので、戯曲全体の雰囲気も何となくわかる、お得な授業です。

この戯曲を読むワークをやる前に、以前皆さんがそれぞれ書いてきてくれた観劇感想文を読む練習をしました。これは、書かれた文字にばかり目をやってしまうのではなく、文字から目を離して読む訓練です。この際、文字に書かれたことをちゃんと話さなくてはいけないのに、ついつい文字から目を離しているせいで、思い出で語り始めたり、即興的にワークをこなすような場面も観られました。書かれた文字をじっと見つめること無く話す。これ、意外にかなり難しいようです。

その後戯曲を読みました。皆さんが提出してもらった順番に、戯曲の紹介です。戯曲の横に書かれているのは、その戯曲を読む際に、少しだけウォーリーさんから入った指示です。戯曲によって、少しずつ指示の変更があり、皆さん楽しく読めたのではないかと思います。


1作目 つかこうへい「蒲田行進曲」大声で
2作目 つかこうへい「飛龍伝」大声で
3作目 唐十郎「唐版 風の又三郎」動きながら
4作目 有川浩「もう一つのシアター」オフレコで
5作目 鴻上尚史「深呼吸する惑星」椅子に立って読む
6作目 ストリンドベリ「令嬢と召使」寝て読む
7作目 赤川次郎 「コードレスナイト」携帯電話での会話
8作目 柴幸男 「あゆみ」動いて
9作目 鴻上尚史「リアリティ・ショウ」椅子に座って
10作目 別役実「クラムボンは笑った」一箇所だけ演出ありで
11作目 ジャン・ジュネ「女中たち」 壁を使って

このワークでポイントになるのが、担当者がキャスティングも出来るという点です。自分の思い入れのある戯曲のキャラクターに、誰をあてるのか。そういったシビアな視点も、楽しさの中に少しだけ入っていたりします。

さて、戯曲を全て読んだ後に、皆さんにアンケートをとりました。
ずばり、どの戯曲が好きでしたか? 1人何票でもあげられる仕組みで、結果は以下の写真の通りです。


投票結果として、1位と2位は、
ストリンドベリ「令状と召使」9票
柴幸男「あゆみ」7票

皆さんにどういった戯曲が好きだと思ったのかをきくと、以下のような答えが返ってきました。

・テンポがよいもの
・言葉が熱い
・支離滅裂でもわかるもの、伝わるもの
言葉が変に難しくない、難しくない
・セリフ同士がかみ合っている
・波がある
・セリフが短い
・ドロドロしたもの
・リズミカルなセリフ

この結果を、皆さんどう受け止めますか? 演劇経験が少ない、ましてや未経験の方も含まれるチームの中で、ストリンドベリが1位を獲得したことを、演劇に携わる私たちは、しっかりと受け止めるべきではないでしょうか。参加者にも、そして企画側にも、かなり実りの多いワークだったと思います。